家老アンソロジーに寄稿したもの。2012年の作品。
関ヶ原合戦後の長曾我部氏の処遇について実際にあった出来事・逸話から構成している歴史創作作品。
当時として兄殺しは禁忌であり一発アウトだが、そこを延命嘆願してなんとかしようという話。
浦戸城に詰めていた家老衆は手勢を集め一揆衆をおびき寄せ文字通り沈黙させて、長曾我部盛親は命は助けられ京都に蟄居となる。
なおこの物語のW主人公のひとりである“吉田入道”は、「しがみつく」に出てくる次郎左衛門の後年である。

長曾我部が左遷されて山内氏が土佐山内氏になってからも旧長曾我部家臣がそのまま土佐山内氏内で登用されていたりと、藤堂氏と並んで長曾我部改易後の家臣の流れが興味深い。関ヶ原後もこの後おこった1615年の大坂の陣においても同様である。
また、この吉田入道の直系ではないが同族として「吉田東洋」が幕末に登場する。